金融機関に融資を申し込んだけれども、断られたという経験をしている経営者は少なく
ありません。
その際に、よく言われている理由が、「総合的に勘案して、今回の融資は見送らせていた
だきます」というものです。
この理由だけを聞いて、そのまま引き下がっていては、その後の資金調達に支障をきたします。
本投稿では、「次の資金調達を確実に行うために、銀行から融資を断られた時に絶対にしておく
べきこと」について、記載します。
1.断られた理由は必ず具体的に聞く
融資を断られた時にまずすべきことは、「断られた理由を具体的に聞くこと」です。
断られた理由を聞いて、自分たちの何に問題があったかを把握しておかないと、その点を改善
できません。
問題点を改善できなければ、次に融資を申し込んでも、何度申し込んでも断られます。
逆に、問題点を改善出来たのであれば、前回申し込んだのが、たとえ3ヶ月前でも、再び申し込む
ことは可能になります。
2.断られた理由を聞いてもまともに応えてくれないときの対処法
「断られた理由を聞いても、まともに答えてくれない」と、ほとんどの方は思っていると思いますが、
金融機関 には、融資を断った際に理由を言わなければならないよう、金融庁から指導されているのです。
金融庁は金融機関に対して、「中小・地域金融機関向けの総合的な監督指針 令和6年5月」に基づいて、監督・指導を
しています。
その「中小・地域金融機関向けの総合的な監督指針 令和6年5月」の
II 銀行監督上の評価項目
II -3 業務の適切性
II -3-2 利用者保護等
II -3-2-1-2 主な着眼点
(5)取引関係の見直し等の場合の対応
②顧客の要望を謝絶し貸付契約に至らない場合
に「これまでの取引関係や、顧客の知識、経験、財産の状況及び取引を行う目的に応じ、
可能な範囲で、謝絶の理由等についても説明する態勢が整備されているか。」という
監督指針が記載されています。
なので、断った具体的な理由を教えてもらえなかった場合には、 「「中小・地域金融機関向けの
総合的な監督指針 には、「例えば、長期的な取引関係を継続してきた顧客に係る手形貸付について
更なる更改を謝絶する場合、信義則の観点から顧客の理解と納得が得られるよう、原則として時間的
余裕をもって説明することとしているか。」となっていますが、お答えいただけないのですか?」 と
言ってみてください。
大抵の場合は、説明してくれると思います。
それでも、説明がなければ、金融庁に対して問い合わせをしてみれば、最終的には説明してもらえる
でしょう。
中小・地域金融機関向けの総合的な監督指針
http://www.fsa.go.jp/common/law/guide/chusho/index.html
融資を断られた場合、断られた理由を聞くことで、次の融資に活かすことができます。
金融機関から「断られた理由」を聞くことが難しいと思われる場合は、ご相談ください。
当事務所の行政書士 濵元 英徳は、 【一般社団法人融資コンサルタント協会】の【 SP融資コンサル
タント】として、銀行融資について日々研鑽しております。