創業融資で注意したいポイント

「創業計画書で落ちたらどうしよう・・・。」

大阪で独立・開業を考えているは、こうした不安をお持ちのようです。

特に会社員として長く働いてきた方にとって、創業計画書を作るのは人生で
初めての経験です。

飲食店、美容室・ネイル、ゴルフスクール、電気工事業、建設業、運送業、
ITフリーランス、整体院・サロンなど、業種を問わず「何をどう書けば金融
機関に伝わるのか分からない」という不安を持っていることが分かりました。

今回は、創業者が創業計画書を作成する際につまずきやすいポイントや、融資
審査で確認されることが多い事項を中心に、分かりやすく解説します。

創業計画書だけで融資が決まるわけではない

まず知っておいてほしいポイントは、創業融資の審査は創業計画書の出来だけ
で決まるものではないということです。

事業経験、自己資金、事業内容、資金の使い道、売上や利益の見込み、返済の
可能性など、融資審査ではいくつもの要素を総合的に見て判断されます。
「創業計画書の1項目にこう書いたから落ちる」という単純な話ではありません。

具体的で根拠のない内容だと、事業の実現可能性や返済の見込みを金融機関の
担当者に創業計画書や面談にてうまく伝えることができず、結果として評価が
下がってしまうことがあるのは事実です。

ここからは、「もったいない書き方」を紹介します。

その事業をやってきた経験があるか

これまで飲食店で働いてきた方が飲食店を開業するなら、経験を具体的に書くの
は、それほど難しくありません。

問題は、まったく畑違いの業種で開業する場合です。
「創業する自分が、この事業を成功させることができるのかという理由・根拠」を
説得力を持って説明する必要があります。

前職での経験(ノウハウ含む)や資格、営業で築いた人脈、すでにある顧客との
つながりなど、始める事業に活かせるものを振り返り棚卸ししてみることをおす
すめしています。

売上の数字に根拠があるか

「月商100万円を目指します」とだけ書かれても、その数字の根拠がどこから出て
きたのか、金融機関の担当者からすれば分かりません。

美容室なら客単価×来店客数×営業日数、ゴルフスクールなら会員数×月額料金、
電気工事業なら月間の受注件数×平均単価というように、売上を構成する要素に分
解して考える必要があります。

前職での実績や、すでに確保している取引先・見込み客があれば、それも立派な根
拠になります。

収支計画は現実的か

売上だけを見ていても計画にはなりません。

設備資金・運転資金といった家賃、人件費、仕入れ、広告費、通信費、車両費と
いった経費も見込む必要があります。

売上から経費を引いて、毎月どれくらい手元に利益が残るのか。その利益で融資を
きちんと返済して自身の生活も継続していくことができるのか。
ここまで確認して、初めて計画と呼べるものになります。

必要な資金額は積み上げて考えているか、「借りられるなら、借りられるだけだけ
借りておきたい」という理由で融資額を決めるのは、おすすめできません。

内装費、設備費、車両費、仕入資金、広告費、開業後しばらくの運転資金など、
必要なお金を一つひとつ積み上げて考え、そのうち自己資金でまかなえる部分と、
融資でお願いしたい部分を整理していく。この手順を踏むことが大切です。

自己資金の「準備の過程」を説明できるか

自己資金は、金額そのものと同じくらい「どうやって準備してきたか」が見られて
います。

毎月の給与から一定額をコツコツ貯めてきたのであれば、その経緯をきちんと説明
できるはずです。

あわせて、自己資金の金額と通帳の入出金履歴が一致しているかどうかも、事前に
見直しておきたいポイントです。

創業の動機と事業内容がはっきりしているか

「以前から独立したかった」というだけでは、創業理由としてはどうしても弱く見え
てしまいます。

なぜ、この事業を始めるのか。
誰に、どんな商品・サービスを届けるのか。
競合と比べたときの自分の強みは何か。こうした問いに、自分の言葉で答えられるよう
にしておきましょう。

計画書と面談での説明にズレがないか

創業計画書に書いてある内容と、面談での説明が大きく食い違っていると、計画全体の
信頼性が疑われかねません。

面談の前には、もう一度計画書を読み返し、「なぜこの売上になるのか」「なぜこの金額
の融資が必要なのか」を、自分の言葉でスムーズに説明できるかどうか、確認しておくこと
をおすすめします。

創業計画書は自分で作る?専門家に頼む?

創業計画書はご自身で作成することもできます。
ただ、初めて事業を始める方にとって、売上予測や収支計画、必要資金の整理は簡単な
作業ではありません。

まずは自分で書いてみて専門家にチェックしてもらう方法もあれば、最初から一緒に作り
上げていく方法もあります。

どちらを選ぶにしても大切なのは、専門家に丸投げしないことです。
金融機関から質問されたとき、創業者ご自身が事業の中身をきちんと説明できる計画書に
しておく必要があります。

まとめ

創業計画書の「落ちる理由」を並べると、不安になってしまうかもしれません。

ですが、本当に大切なのは審査に通すためだけの作文を作ることではなく、

  1. なぜこの事業を始めるのか
  2. これまでの経験をどう活かすのか
  3. どうやって売上を作るのか
  4. 必要な資金はいくらか
  5. その利益からどう返済していくのか

これら5つを、具体的な根拠と数字で自分なりに整理しておくことです。

それが結果として、説得力のある創業計画書につながります。

創業融資を検討されている方は、申込み直前になって慌てて作るのではなく、開業
準備の段階から計画書と資金計画を少しずつ整えておくことをおすすめします。

濱元行政書士事務所では、創業融資を検討されている方に向けて、創業計画書・収支
計画書の作成支援や、必要資金・自己資金・借入希望額の整理など、融資申込みに向
けた準備をサポートしています。

「自分の創業計画書で大丈夫なのか不安」という方は、どうぞお早めにご相談ください。